はじめに
私は長い間、インターネット機器関連のマニュアル制作にも携わってきました。ですので、このジャンルのマニュアルも気になります。
Wi-Fiルーターの取扱説明書は、おもに2種類に分かれます。
- 設定マニュアル・・・機器を購入し、まずインターネットに接続できるようにする時に使うもの
- ユーザーズマニュアル・・・使用開始後、細かい設定をするときや、トラブルのときに使うもの。いわゆる取説。
今回は、上記のうち、設定マニュアルの方を取り上げます。
設定マニュアルは大体は紙で製品に入っている
設定マニュアルは、インターネットに接続するために使うものですので、HPのみに掲載など、インターネットに接続しないと見れないと本末転倒になります。
よってほとんどの場合、紙で印刷されたものが製品に同梱されています。
ルーターの種類は様々ですが、モバイルルーターのような小さいものもあるので、製品の箱に入れるためには、冊子タイプの印刷物を入れるわけにはいきません。ですので、大体はペラもので設定マニュアルは作られています。開くとA2サイズくらいになる場合もあります。
作り手側からすると設定マニュアルはパターンが多すぎて大変
設定と一言であらわすと単純ですが、実は結構複雑です。
まず、インターネットを何のために使いたいのか、と言う観点から考えると、パソコン用、スマホ用、タブレット用、ゲーム用、テレビ用、など、用途がたくさんあります。
そしてパソコンで言うと、Macなのか、Windowsなのか、それ以外なのか。スマホでいえば、アンドロイドなのか、iPhoneなのか、など・・。
それらの設定方法をそれぞれ書いていくと、なかなかのボリュームになります。
またルーターには、いろいろコードを指す場所もありますし、ボタン、表示等の場所なども結構たくさんあります。それらを伝えていくためには、イラストを多く掲載する必要もあります。
そして、セキュリティの関係や、電波に関する注意事項なども掲載しようとしていくと、正直、A2サイズ両面でも足りなくなります。
それらをいかに誌面につめこむのか、そこに作り手側は苦労しています。
しかし、そこに穴があるのです。ユーザー目線が欠如しがちになるのです。
メーカー目線で作られた設定マニュアルでは結果評価を下げる
ペラ1枚で入らない情報量であれば、本当にユーザーが求めている情報のみに絞れば良いのです。
それでも掲載したいのであれば(ユーザーにとって必要ない情報でもメーカー的にどうしても掲載したいのであれば)1枚におさめようとせず、別の1枚を作ればいいのです。
そこをしようとせず、メーカー目線で設定マニュアルを作ると、ユーザーは「こんなのでは設定できない。今回はこのメーカーの商品を買ったけど、次は買わないし、他の人にはすすめない。むしろ、SNSで、ここは買わない方がいいと書き込もう」という反応をします。
LTVを生み出しません。避けるべきです。
そう言う意味でBUFFALOはさすが
Wi-Fiルーターを選ぶ際、BUFFALOはまず選択肢にあがりますよね。
BUFFALOのサイトでマニュアルを見てみました。さすが、設定マニュアル(セットアップガイド)はみやすいです。余分な内容を入れていません。
Wi-Fi(無線LAN)一覧 : 商品検索 | バッファロー
正確に言えば、ユーザーにとってはあまり読まない情報も入っているのですが、それは小さめにレイアウトしたりして、読み手のストレスを軽減する構成にしています。この辺、制作者の工夫を感じます。感銘します。
読み物として面白くはありません。でもこれでよいのです。ユーザーは設定でストレスを感じます。ここにマニュアルを読むストレスを増やしてほしくはないのです。
まとめ
マニュアルの世界ではよくあります。ユーザーにとっては意味のない、しかし、メーカーにとっては意味があり必要な情報を盛り込むことで、結果、見づらいマニュアルになる。
これは利を生みません。このあたり、メーカー、とくに経営陣は気づくべきです。マニュアル制作者はよくわかっているのですから。
大切なのは使ってくれるユーザーです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

