はじめに
私は親から相続した畑があります。10r程の広さがあり、そこそこ大変です。多少野菜も作っていますが、週末しか作業はできませんし、この広さ全て野菜を植えることは難しいので、耕作していない場所が半分以上です。
でも、その耕作していない場所をほったらかしにしておくと草が伸び放題になります。ですので、春〜冬の初めにかけては、草刈りが大切な作業となります。
私がこの畑を相続したのが6年ほど前。そこからほぼ毎週、畑仕事、そして草刈りを行ってきました。
両方、今まではやったこともありませんでしたが、さすがに6年ほど続けていると、それなりに慣れてきました。
草刈りは、最初は鎌でやったりしていましたが、さすがにそれでやり続けられるわけもなく。。草刈機を使って行うようになりました。
草刈機には、ガソリンを使う必要があるエンジン式と、バッテリーを使って行う充電式があります。
エンジン式は、手入れが結構必要になるのですが、私は不器用ということもあり、それらが苦手です。
充電式は、エンジン式に比べてパワーがなかったり、長時間の作業はできなかったりします。
でもまあ、充電式の方が自分にはあっているので、充電式を購入して、使い続けています。
これら農機具のビッグメーカーといえば、マキタです。
マキタの充電式草刈機、欲しいなあと思ってはいますが、まずはリーズナブルに購入できるものを、と思い、今使っているのは、某ホームセンターのオリジナルブランドの充電式草刈機です。
今使っているものでも十分なのですが、結構壊れることも多く、また使用時間も短めですので、次壊れたら、マキタの充電式草刈機を書いたいなと思っています。
ということで、マキタの充電式草刈機は気になってチェックしていますので、せっかくですので、取説も調べてみました。
マキタの充電式草刈機取扱説明書の目次構成を調べた
今回、調査した取説は、こちらです。
マキタ充電式草刈機 MUR143UD MUR183UD 取扱説明書 です。
この取説の目次構成はこのようになっていました。
目次
・主要機能 3
・安全上のご注意 4
・充電式草刈機安全上のご注意 10
・注意ラベル 19
・各部の名称および標準付属品 20
・標準付属品 21
・同梱品一覧 22
・別販売品のご紹介 23・ご使用前の準備 24
・ご使用前の準備 24
・刃物(刈刃)と飛散防護カバーの組み合わせ 24
・飛散防護カバーの取り付け方 25
・ハンドルの取り付け方 26
・パイプ(刈刃側)の取り付け方 27
・チップソー(刈刃)の取り付け方 28
・肩掛けバンドの取り付け方 33
・肩掛けバンドのはずし方 33
・本体の離脱 34・使い方 35
・バッテリの取り付け・取りはずし方 35
・スイッチの操作 36
・正逆転切り替えレバーの操作 37
・変速ダイヤルの操作 38
・お知らせランプ 38
・本機の持ち方 39
・バランス調整方法 39
・刈払作業 40
・バッテリ保護機能 42
・バッテリについて 42
・バッテリ残容量表示機能 43
・バッテリの充電方法 44
・充電完了メロディーの切り替え方法 45
・充電表示ライトについて 46
・冷却システムについて 47
・オートメンテナンス機能について 48
・バッテリを長持ちさせるには 48
・バッテリの回収について 48
・充電器の点検・修理・保管について 48・保守・点検について 49
・本機のお手入れ 49
・保管場所について 49
・ご修理の際は 49
この目次構成から、この取扱説明書は、このような特徴があると思いました。
安全説明の比重がかなり大きい
目次の前半に、
「安全上のご注意」
「充電式草刈機安全上のご注意」
が掲載されていて、そこまでに18ページほど使っています。
「安全上のご注意」では、電動工具としての注意が多く掲載されていて、そのあとの「充電式草刈機安全上のご注意」では、草刈機自体の作業上の注意を掲載しています。
草刈機は、刃物・飛散物・キックバック・周囲の人との距離・保護具など、事故につながる要素が多いので、そのあたりをしっかりと説明したい、というメーカー側の意思を感じます。
「使用間の準備」がかなり細かく掲載されている
「ご使用前の準備」の部分が、24ページから34ページまで使われています。
草刈機を使っている人はよくわかるかと思いますが、商品を箱から取り出して使うようにするまでには、結構時間がかかります。自分で組み立てて、調整を行わないといけないからです。
この部分に取説としても10ページ近く使っていることから、この工程をユーザーに丁寧に説明していることがわかります。
もちろん、この背景には、草刈機は単に組み立てて使えばいいというわけではなく、正しく組み立てて使わないと危険が発生するということがあります。このことをユーザーに伝えるメッセージにもなっていると感じられます。
バッテリ関連の説明が充実している
使い方の項目内で、「バッテリ」という言葉が、8回出ています。また「充電」という言葉が、4回出ています。取説の本文を読んでも、かなり詳しくバッテリ関連を説明しています。
このあたり、電動工具を取扱う専門メーカーとしての矜持を感じます。逆にいうと「ここまで書く必要があるのかな?」とも思います。
充電式草刈機ユーザーとして、この取説構成に思うこと
はじめに、の部分で書きましたが、私は他社製ですが、充電式草刈機を使っています。6年近くになります。そのユーザーとして言いますと、この取説の構成は、「まどろっこしさ」を感じます。
もちろん、ユーザーに向けて「安全を喚起させる」「危険性を知らせる」という意味では、とても素晴らしい構成だと思っています。
ただ、ユーザーが箱を開けて、草刈機を使い始める流れで考えると、少し読みづらい部分を感じます。
充電式草刈機の場合、僕らが商品を購入してから、どのような流れで使っていくかというと、
①箱を開ける
→ 部品が揃っているか見る
→ 組み立てる
②バッテリを充電する
③使う
→ 肩掛けバンドなどを調整する
→ 試しに動かす
→ 草を刈る
→ 片付ける・保管する
ざっくりいえばこうなります。この流れからすると、今の取説構成だと、①に至る前に、20ページ以上取説を読まないといけないため、正直疲れます。
「安全上のご注意」のボリュームが多すぎる
もちろん安全説明は重要です。草刈機なので、最重要と言ってもいいと思います。
ただ、ユーザー目線では、取説を開いた瞬間に、これらが長く続いていくと、疲れてしまい、「この取説読みたくない」と感じ始め、そもそも取説自体を読まなくなる恐れがあるのではないでしょうか。
私のようなユーザーは、「とにかく組み立てたい」「今日使いたい」という状態で取説を読みます。
そのときに安全注意が何ページも続くと、結果的に読み飛ばされやすくなります。
安全説明を前に置くこと自体は必要ですが
構成としては、
最初に“必ず守る重要ポイントだけ”を短くまとめ、詳細な安全説明は別の箇所(たとえば作業の説明のところなど)でしっかり掲載する方がよいのではないでしょうか?
最初に掲載する内容としては、
ご使用前に必ず確認してください
保護メガネ・長靴・手袋を着用してください
周囲15m以内に人を近づけないでください
刃物と防護カバーの組み合わせを確認してください
組み立て・点検時は必ずバッテリを外してください
初めて使う前に肩掛けバンドとバランス調整をしてください
のように、実作業に直結する安全ポイントだけを1〜2ページで見せると、「これは読んでおこう」となると思います。
結果、商品の組み立て方のページが今より前に出ることになるため、「とにかく組み立てたい」というユーザーの意欲に沿う形になりますし、結果「しっかり使う」につながるのでは、とユーザーとしては思います。
「バッテリの充電方法」が“使い方”の中に入っている
「バッテリの充電方法」が「使い方」の中に入っています。でも実際には、バッテリの充電は使用前の準備に含まれますよね?
今の目次構成だと「使い方」の中でも、後半の方に出てくるというものあり、これもまたユーザーの使い方と取説掲載の順番が違うように感じます。
充電式草刈機の場合、商品を組み立てて、「さあ使うぞ」となった後に、
・バッテリの満充電までどれくらいか?
・充電器のランプ表示はどう見るのか?
などを知りたいと思います。
となれば、「バッテリの充電方法」は「使い方」ではなく、「使う前の準備」の中に、項目を設けた方がいいのではと感じました。
特に初回使用時は、
本体を組み立てる
バッテリを充電する
バッテリを取り付ける
作動確認する
という感じの流れになると思うので、充電説明は前半にあった方がいいのではないでしょうか。
「刈払作業」が40ページまで出てこない
この商品を使う目的、それは草刈り作業です。(刈払作業とも言います)
それなのに、この取説において、「刈払作業」の項目が出てくるのは40ページです。これはさすがに後半すぎるのではないでしょうか。
個人的な考えになりますが、充電式草刈機を購入する人は、「初めて草刈り作業をする人」が多いのではないでしょうか。私のような。
もちろんプロの方も使っていると思います。事実、私の知人で個人事業主として草刈り作業などをしている人は、マキタの充電式草刈機を使っています。
ただ、長時間作業する人は、やはりエンジン式を買うのではと思います。
となると、初心者の人が知りたい、たとえば下記のような項目を、もっと早い段階で読みたいのではないのでしょうか。
・どの方向に刈る(刃の動かす方向)のか
・刃先のどの部分を使うのか
・体の向きはどうするのか
・傾斜地ではどうするのか
・障害物の近くではどうするのか
・飛石を防ぐにはどうするのか
・キックバックを避ける使い方は何か
項目についても、
草刈作業の基本
基本の構え方
刈刃の動かし方
刈る方向
草丈が高い場合
障害物の近くを刈る場合
傾斜地で作業する場合
作業中に異常を感じたとき
のように分けて掲載してもよいのではないでしょうか。
私なりに目次構成を考えてみた
ユーザーとして、このような目次構成はどうだろうか、と考えてみました。
1.はじめに確認すること
1-1. ご使用前に必ず守ること
1-2. 作業に必要な保護具
1-3. 作業場所の確認
1-4. 組み立て・点検時の注意
2.箱の中身と各部の名前
2-1. 箱の中身を確認する
2-2. 各部の名称
2-3. 付属品の確認
2-4. 機種による違い
3.はじめて使う前の組み立て
3-1. 飛散防護カバーを取り付ける
3-2. ハンドルを取り付ける
3-3. パイプを取り付ける
3-4. チップソーを取り付ける
3-5. 肩掛けバンドを取り付ける
3-6. 組み立て後に確認すること
4.バッテリを準備する
4-1. バッテリを充電する
4-2. 充電器のランプ表示
4-3. バッテリ残量の確認
4-4. バッテリの取り付け・取り外し
4-5. バッテリを長持ちさせるには
5.作業前に体に合わせて調整する
5-1. 肩掛けバンドを調整する
5-2. ハンドル位置を調整する
5-3. 本機のバランスを確認する
5-4. 無理のない姿勢を確認する
6.基本操作を確認する
6-1. スイッチの操作
6-2. 正逆転切り替えレバーの操作
6-3. 変速ダイヤルの操作
6-4. お知らせランプの見方
6-5. 試運転する
7.草を刈る
7-1. 基本の構え方
7-2. 刈刃の動かし方
7-3. 飛散物を減らす作業方法
7-4. 障害物まわりの刈り方
7-5. 傾斜地での作業
7-6. 草が絡まったとき
7-7. 作業中に異常を感じたとき
8.作業後の片付け・お手入れ
8-1. 作業後にバッテリを外す
8-2. 刃物まわりを清掃する
8-3. 本体をお手入れする
8-4. 保管する
8-5. 長期間使わないとき
9.困ったとき
9-1. 動かない
9-2. すぐ止まる
9-3. 振動が大きい
9-4. ランプが点灯・点滅する
9-5. 充電できない
9-6. 修理を依頼する前に
10.別販売品・消耗品
10-1. 使用できる刈刃
10-2. 使用できるバッテリ
10-3. 交換部品
10-4. 用途に合わせた別販売品
ユーザーが行動する順番に、目次構成を変えてみました。
私のように、実際に充電式草刈機を使う人にとってわかりやすいのは、
「開封する」「組み立てる」「充電する」「調整する」「動かす」「刈る」「片付ける」という流れです。
特に充電式草刈機のような商品だと、まずは使ってみたいとユーザーは考えます。
大きな怪我に直結する商品のため、安全な使い方をしっかりと伝えないといけないという側面がありますので、難しさがありますが、長々と安全性について書くことで、取説はなれを起こしてしまっては、元もこうもありません。
両者のバランスをとって、構成を考えるのが、取説制作者の腕の見せ所ではないでしょうか。
さいごに
充電式草刈機の取説について書いてきました。今回はマキタの商品を取り上げましたが、実際、他のメーカーの取説においても、同様な部分が多いのではと感じます。
改めて書きますが、草刈機は簡単に使えてしまいますが、間違った使い方をすると、大怪我につながります。ですので、安全に正しく使うことが何より大切です。
ですので、取説もそこに沿った形になることは、必要なことでもあります。
ただし、そこにより過ぎて、結果読まれない取説になることは、メーカーの自己満足でもあり、「書いてあるのだから法的問題はないでしょ」という姿勢とも捉えられるのではないでしょうか。
ユーザーの立場にたった取説が、もっと世の中に出てくると良いなと思います。
そして、私はマキタのファンでもありますので、いつかマキタの充電式草刈機を書いたいなと思っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
