取説は自分用にカスタマイズしてオンデマンド印刷できた方がよいのではないか

伝わるマニュアルの作り方

はじめに

最近、自動車を購入しました。11年ぶりの購入です。久々に「自分のため」に自動車の取説を読みました。正確には「最近の車の取説を、自分のために、久々に読んだ」となります。

思ったことは、「やはり変化がない」ということでした。紙の取説は500ページ近くありました。普通の人、つまり車を運転するだけの人が、500ページの取説を読むでしょうか?まず読みません。だって、運転免許証を持っているのですから、車の運転についてはやり方を知っているのです。その商品の取扱方法を知るために読む取説の必要性は、基本ないのです。

なのに、このボリュームの取説は必要なのでしょうか?

事故を防止する、安全に車を使ってもらうためには必要である

結論、上記に書いたとおりです。500ページの取説は、ユーザーの事故を防止する、安全に車を使ってもらうためには必要である、とは言えるでしょう。メーカーからの視点としては、そうです。

しかし、ユーザーの心持ちとはかけ離れているのも事実です。

そもそも読まない、必要はない、と思っている取説に、「大切なこと」であれ、いくら書いたとしても、実際に読んでもらえないのです。

HTMLマニュアルは紙より情報を拾いやすい、けれども実際は・・

自動車の取説について、今はほとんど「HTML」マニュアルとして、WEBサイトで読むことができるようになっています。以前の記事でも書きましたが、HTMLマニュアルの方が、情報を拾いやすいですし、ビジュアル検索などの方法もあり、トラブルが発生した時には、答えにたどりつきやすいです。

紙マニュアルがあまりよくなかったとしても、HTMLマニュアルで補填できているのだから、問題はない。

そう言えなくもないのですが、実はここに落とし穴があると感じています。

ネット環境がないと取説を読めない、もちろんそれもあります。

ただもっと大きい落とし穴は

というところです。

メーカーのサイトを検索する、そこから取説のページを探す、該当車種を探す。

ここの時点でも、まず面倒臭いです。

もっと面倒臭いのはここからです。「車種の販売時期などによって取説のバージョンも異なってくる場合がある」ため、ユーザーは、車種を選んだ後、より詳細な情報により、取説を探す必要があるのです。

それって、あまり自動車に詳しくない人にとっては、苦痛でしかない、と思います。

つまりは、いくらHTMLマニュアルがわかりやすくても、そこにたどり着く動線が複雑であれば、ユーザーにとっては意味がないのです。

自動車の取説はやっぱり紙が使いやすい

取説は(ここではとくに自動車の取説とします)やっぱり紙が使いやすいです。

ダッシュボードに入れておくものですし、困った時にすぐ読めます。また、気になったとき、すぐ探せます。車について気になることって、大体車の中にいるときに発生するものなので、すぐ調べたくなりますよね。

なので、自動車については、取説はやっぱり紙を続けるべきです。一時期、紙を廃止して、HTMLマニュアルだけにする、車のナビゲーションに組み込む、などの話が業界内ではありました。

が、どう考えても、車のナビゲーション内に盛り込むのは無理です(スケジュール的に)し、HTMLマニュアルは先ほど書いたとおりです。

でも、今の紙取説のように、500ページ近く、だらだら書いている構成は、おすすめしません。

ユーザーが購入前に取説の目次構成を選べてオンデマンドで発注できるようにしたらどうだろうか

ユーザーによって、自動車の気になる部分は変わります。初心者、中級車、上級者。走りが気になる人、オーディオが気になる人、いろいろいます。

私はナビ周りが気になります。ナビやオーディオは別の取説を準備していることも多いですが、たとえばハンドル周りからナビ関連の操作ができたりすると、メインの取説にいろいろ記載してあったりもします。

その場合、メインの取説の最初に、ナビ周りのことを書いてあると探しやすくなります。開いてすぐ調べたいことが書かれている方が楽なので。

そう考えると、取説の内容は共通としても、掲載の順番などは、自分の好きなように修正できた方がいいとなりませんか?私はそう思います。

例えば自動車の注文時に「取説の目次構成を選べて、自分なりの取説にできます。」と言われたらどうでしょうか。多少の面倒臭さはありますが、取説が自分ごとになってきますので、自動車が届いて乗るようになった後、取説への意識づけがかわるのではないでしょうか。

もちろん、実現には高いハードルがあります。まずコスト面です。自動車の取説は、1回に何千冊、何万冊と印刷することで、印刷コストを一冊あたり数百円におさえています。オンデマンドで印刷と慣れば、一冊あたり1万円は超えてきます。そのようなコストをメーカーは吸収できませんし、ユーザーも負担したくはないでしょう。

でも、方法はあります。目次構成のパターンを数パターンに限るなどすれば、コスト増はある程度軽減できます。

他にも方法はありますが、ここでは割愛します。

最後に

このサイトでよく書いていますが、取説はメーカー視点だけで作っていては、ユーザーに届きません。ユーザーに寄り添わなけば、存在意味がなくなるといっても過言ではないです。

自動車の取説、思い切った変化が起こることを期待しています。今は外部の立場ですので、応援すること、アイディアを出すくらいしかできませんが・・。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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